ゲロル日記

日々起こったことをつらつらと

板倉滉のマンチェスター・シティ移籍を簡単に理解する

板倉滉という選手がイングランドプレミアリーグマンチェスターティーに移籍するというニュースが先日飛び込んできました。日本が初めてW杯に出たのが1998年のフランスW杯。それから約20年。20年前にこんなことが起こることを誰が予測できたであろうか。

ちなみに板倉滉君は川崎フロンターレのユース育ち。2015年にトップチームに昇格し、AFC U-19選手権AFC U-23選手権にも日本代表として出場してます。つまり東京オリンピック世代ということです。同世代には現在アジアカップで活躍中で、今回チームメイトとなるフローニンゲンの堂安律君がいます。というか律君が年下ですね。

そんな板倉君ですが、所属チームの川崎フロンターレでバリバリの主力かというとそうではなく、ベガルタ仙台期限付き移籍しており、そんな中今回のお話となったわけです。ちなみに今回は完全移籍。

レンタルされる選手をマンチェスターティーが獲得、それも完全移籍というのはどういうことなんでしょう。21歳というのは若いようで、実は世界のサッカー界ではそこまで若くないかもしれません。それも海外初挑戦となると。

ちなみに先日のロシアW杯で優勝したフランスのスター選手キリアン・エムバペ(ムバッペとかいろんな呼び方されてますね)は去年の12月に20歳になったばかり。つまりW杯開催期間中は19歳だったわけです。つまり10代で世界の頂点に立っている選手もいるというのがサッカー界の現状であるのですね。もちろんエムバペは早いほうではありますが、これまでにも10代でW杯で活躍した選手は思い出すだけでも何人かいいます。

イングランド代表のマイケルオーウェンがフランスW杯に出場したのは19歳の時です。アルゼンチン戦での独走ドリブルは見ている人を釘付けにしましたね。ベッカムからパスを受けてそのままもちこんでゴール決めちゃいましたw

www.youtube.com

その他では日本の小野伸二もフランスW杯の時はまだ10代でした。ということで、21歳というのはそこまで若いわけではないということを言いたかったのですね。

 

話を戻しますと、今回の板倉君のマンチェスターティー移籍は、いわゆるスターの移籍ではないというのが実情のようです。こちらのブログの解説がわかりやすいです。

wegottadigitupsomehow.hatenablog.com

といいつつ、少し長いので、重要なチャートを抜き出すと、下記です。

採用ルート・修行先の過去傾向から見る板倉くんの現在地

採用ルート・修行先の過去傾向から見る板倉くんの現在地

そしてこれも複雑感あるのでwもう少し簡単に言い換えると、マンチェスターティーの選手獲得戦略は、大きく分けて2つあるということではないでしょうか。

1.戦力的補強

これには3つの側面があるように思われます。1つ目が自らのトップチームを強くするという面、2つ目が将来的に成長するかもしれない若手の青田買いの面、そして3つ目が他のクラブに取られてしまった結果成長してしまったら困る選手の買い付け。

2.ビジネス的獲得

これはかなりシビアに行われているようにも思われますが、転売目的ということです。そしてその転売先も既に確保してあったりします。つまり資本関係や提携関係を作っておいて、転売してしまうのです。もちろんその中でトップチームでも通用する選手がいたらトップチームに入れるわけです。ただ、トップチームはものすごい結果のみが求められるわけです。そうすると世界各国からもう活躍間違いないという選手を連れてきてしまうので、中々若い選手にはチャンスがありません。

しかし、そういった選手を全く獲得しないと、育成ができなかったり、万が一その中から成長した選手が出てきた場合に、他のチームに取られてしまいます。そうなるとトップチームの相対的な戦力ダウンになってしまうわけです。

ということで、このビジネス的獲得という戦略はトップチームの戦略的補強という面も含みつつ、少しレベルの落ちる選手達を使っていかにマネタイズし、さらには他のチームにいい選手を取られないようにするか、という視点で行われているように思われます。

 

で、板倉君ですが、ギリギリ若手枠なのかもしれませんが、とにかく現状ではトップチームの即戦力補強ではありませんが、もしかして他のチームに取られてしまって、成長したら、、、という可能性は見出されたわけです。また、レンタル先で成長すれば、トップチームに昇格はしなくても高値で売れるくらいにはなれる可能性がある、と思ってもらえたわけです。

これは喜んでおくのがいいでしょうし、とにかく成長の場が得られたということでがんばってもらうのが日本サッカー界にとってはいいのではないかと思うわけですね。